現在、日本で確認されているシロアリは、次のようになっています。
まず、ヤマトシロアリになり、これは、北海道東部を除き、ほぼ全国に生息しています。土壌性を有し、土に依存します。加害スピードは、速くはないですが、日本の中で最も被害をもたらしているシロアリになります。水を運ぶ能力が劣っていますが、結露や雨漏れ等の水分供給があると、広範囲に拡大することが、確認されています。
次に、イエシロアリになります。これは、関東以南の海岸地帯に生息しています。ヤマトシロアリと同様、土壌性を有していますが、海岸部が活動拠点であり、水を運ぶ能力に長けています。乾いた木材を自分たちの力で湿らせながら進行し、加害スピードの速さも猛烈です。時に、家屋の2階まで侵入し、巣の範囲が100mまで及んでしまう場合があります。
イエシロアリは、元々東京には生息せず、神奈川や千葉の木更津などに分布しています。本来なら、関東地域にいないはずのシロアリですが、日本のシロアリの中で、最も脅威とされているシロアリであり、確実に駆除する必要があると言われています。
最後に、アメリカカンザイシロアリになります。その名の通り、アメリカ西海岸原産のシロアリになり、土壌性がなく、木材に直接侵入します。また、似たようなシロアリに、ダイコクシロアリという種もあり、こちらも、土壌性を有していません。アメリカカンザイシロアリもダイコクシロアリも、奄美大島以南と小笠原諸島に生息しています。
ちなみに、シロアリは、分類学上、等翅目(とうしもく)という仲間に入り、アリと名がついていますが、一般的に知られたクロアリとは、異なった昆虫になります。約3億年前に地球上に出現したと言われ、ゴキブリに近い種類とされています。
一方、クロアリは、膜翅目(まくしもく)と言い、ハチの仲間に入ります。そのため、甘い蜜などに集まり、クモの卵なども食し、ある意味、雑食性を有しています。また、地球上に出現したのは、約2億年前とされています。
シロアリとクロアリは、どちらもアリと名付けられていますが、このような相違点があり、さらに決定的に異なる点は、シロアリが光を好まないのに対し、クロアリは光があっても活動に支障がないことです。
その上、面白いことに、シロアリはクロアリに食べられてしまいます。つまり、シロアリの一番の天敵がクロアリということです。人間同様、お互い集団社会を営んでいますが、敵同士になっています。
ならば、クロアリを利用し、シロアリの駆除や予防等ができないのでしょうか?
残念ながら、私は、その方法を聞いたことがありません。しかし、もしそれが可能であるなら、クロアリは、基本的に人間に無害なため、自然の摂理に従った、人間にも優しい、賢い駆除方法と言えるでしょう。